労基署で全国労働衛生週間のポスターが目に入った。この取り組みは、昭和25年から実施されていて、本年で第56回を迎える。「国民の労働衛生に関する意識を高め、事業場における労働者の健康の確保と快適な職場環境づくり」を目的に掲げ、毎年9月1ヶ月間を準備期間、10月1日から7日までを本週間と設定している。事前の講習を行う労基署もある。
全国労働衛生週間ではスローガンが決定される。平成17年度のスローガンは「働き過ぎていませんか 働き方を見直して 心とからだの健康づくり」。ここ数年間のスローガンを振り返ると、平成15年度から、“こころ”というキーワードが含まれている。平成16年度は「レッドカードが出る前に 心とからだの健康づくり」、平成15年度は「見つめて下さい心とからだ 見なおしましょう職場環境」である。これは、近年うつ病などのこころの病が増加していることを反映していると思われる。
業務によるストレスなどにより精神障害を発症するケースは年々増加し、平成16年度には130件が精神障害等として労災認定されている。うち、未遂を含んだ自殺の件数は45にものぼる。これらが企業内で起こったことに由来する業務上の災害なのだということを、真摯に受け止めなくてはならない。
今年度に入り、石綿を使用する作業における健康被害がクローズアップされ、職場における危険要因は必ずしも法律で規制されているものだけではないという認識が広まった。企業は「法律さえ守っていればよい」というわけではなく、労使ともに社会動向に神経を使う必要がある。いま、企業では広い意味でのコンプライアンスが問われている。
一方、健康とは一人ひとり違うものであり、最後には自分が守るという意識もまた必要である。スローガンが労働者本人に気づきをうながす表現になっているのはそのためだろうか。
平成17年9月26日 第2554号
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