裁量労働制を導入する場合、労基署へ労使の協定書を届け出ることになるのだが、これがきっかけで労基署から臨検されるケースもあるように思う。
なぜか。本来の裁量労働制と実際の企業における運用面での違いが多いこと(裁量労働といっても就業時間を決めていたり、遅刻したら賃金控除したり、など。裁量労働制はあくまでも労働者本人に仕事をする時間や方法などを任せるもの。)と、もうひとつ、裁量労働制の導入企業数が非常に少ないことで目立ってしまうことがあるからであろう。東京労働局管内の昨年の裁量労働の導入企業数は約1400事業所。まだまだ少ない数なのである。
しかし、インターネットなどで、求人検索してみると、裁量労働制導入、年俸制などと労働条件をうたい、募集している企業もたくさんある。届出されている企業数と、届出していないが制度だけを導入している企業数に相当開きがあるのではないかと思う(きちんと届出しているところが、仮に調査などの対象になるようであれば、どうも割に合わないような気がする)。
ところで、実際に臨検されてしまったらどうするか。
前回、帳簿類がチェックされることを書いた。残業をさせているが、賃金を支払っていないので賃金台帳や出勤簿などを書きかえてしまったり、あらためて作成したりすることは、間違ってもしないこと。罪がさらに重くなる。
それから監督官が来ても、あからさまに敵意をむき出しにしたような対応はしないほうがよいだろう(どうも行政は敵だと思っている人が多いようなので)。
監督官からいくつか指摘されることになるが、これもコミュニケーションのひとつと考えて、逆に監督官から他の事業所は、どのように改善しているかなどの、情報を取るぐらいの気持ちで対応されたらいかがだろうか。
平成17年9月19日 第2553号
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