51億6728万円。この金額があらわしているもの。それは、平成16年に東京労働局の労基署で取り扱った賃金不払事案の金額である。
ちなみに対象の労働者数は8,131人ということなので、ひとりあたり63万円の賃金不払があったことになる。平均的な2ヶ月分くらいの月給の金額。
給与所得者にとって2ヶ月間給料がなければ、生活に支障をきたす。
そこで行政には、このような緊急事態に対処するために、「賃金の支払の確保等に関する法律」による「未払賃金立替払い制度」がある。
この制度は、企業が「倒産」したために、賃金が支払われないまま退職した労働者に対して、その未払賃金の一定範囲について労働者健康福祉機構が事業主に代わって支払う制度である。財源は企業が負担している労災保険料であり、労働福祉事業のひとつ。
冒頭の金額のうち、未払賃金立替払い制度が適用されたのは、17億3740万円。また労基署の指導により事業主が支払い、解決したものが15億9974万円。合計で33億円程度は救済されたようだが、残る20億円近くの未払い賃金はどうなっているのだろうか。
昨年の企業倒産件数(全国)は、10年ぶりに1万4千件を下回り沈静化の傾向という。それでも単純計算で毎日40社近くの企業が倒産していることになる。
未払賃金の立替払い制度は、労働者のセーフティネットとして重要な役割を担っている。もしも賃金の未払いという問題が起こりそうであれば、すぐに最寄の労基署へ相談されることをお勧めする。もちろん私たち社労士もお手伝いを!
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