先週、パート・アルバイトにも正社員と同様の労働法が適用になると述べたが、ある面では正社員よりもしっかりした労務管理を行う必要がある。特に、有期労働契約として期間を定めて雇用契約を結んでいる従業員がいれば、「雇止め」の問題を頭に入れておかなくてはならない。
こんなケースがある。1年間の労働契約の更新を20回繰り返してきた従業員が、21回目の契約更新時期に会社から「今回の契約更新はない。明日から来なくてよい」と言われた。もともと1年の契約なのだから見直し時期に更新しなかっただけだ、というが会社の言い分。契約書にもそう書いてあるではないか。一方従業員は毎年の契約更新が当たり前と思っており、いきなりの通告に途方に暮れる。
「有期労働契約の締結及び更新・雇止めに関する指針」では、@契約締結時に更新の有無を明示し、さらに更新の判断基準を明示すること、A1年を超える雇用関係がある者には30日前までには予告をすること、B契約更新しない場合は、契約を更新しない理由について証明書を交付すること、などが示されており、労基署はこの告示にもとづいて、会社に対し助言・指導を行う。
先の例では契約更新のつど雇用契約書を作成していたとしても、判例等では何度も契約を更新すると従業員側に「更新期待権」が生じると考えられており、期間満了により労働契約が消滅するとは言えず、正社員の解雇と同じ扱いとなる。解雇であれば正当な解雇理由を明確にする必要があり、また、法律に従って解雇予告手当支払などの手続きが求められる。
有期労働契約はそれが単なる名目上のものであり事実上は期間の定めがない雇用契約ではないのか、雇用調整として考えているのであれば、雇止めをどのようにスムーズにしたらよい、雇入れ時からイメージして契約する必要がある。
労基署つきあいテクニック目次へ
社会保険労務士法人 開東社会保険労務事務所 160-0023 東京都新宿区西新宿7-2-6K-1ビル8階 TEL:03-3369-7411 FAX:03-3369-2711 info@kaito-sr.com