企業と接していると、正社員は労働法に則り管理をしていても、パート・アルバイトの労務管理は正社員とは違い、労働条件や労働・社会保険加入をある程度任意で決めてよいとの誤解がいまだにあるように感じられる。そもそもパート・アルバイトと正社員は何が異なり、どの部分に差をつけてよいものだろうか。
パートとはパートタイマー(英語のPart Timerが語源)を短くしたもので、パートタイム労働法では「同一の業務に従事する労働者に比して1週間の労働時間が短い者」と定義づけられている。一方、アルバイト(語源はドイツ語Arbeit)は本来、学業や本業のかたわらに賃仕事をする人を指していたようだが、近年は副業ではなく本業としてのアルバイト、いわゆるフリーターも一般的に認知されている。また、期間を定めて雇用する者をアルバイトと呼んだり、会社によっては単に賃金形態が時給であるというものをアルバイトと扱ったりしている。
法律上はパート・アルバイト・正社員の区別はない。労働法はすべての労働者に適用になる。また、労働・社会保険加入については、週あたり(もしくは1日や1ヶ月)の労働時間が基礎となる。名称や責任の軽重に関係なく、条件にあてはまれば加入の義務は発生し、違反があれば労基署など行政の指導対象となりうる。
正社員とパート・アルバイトには、労働条件や労働・社会保険適用について待遇の差をつけたいと企業側からよく相談を受ける。法に従って定義すれば問題はないが、実際のところ誤った運用も多いし、パートの社会保険適用の論議もある中、法改正があれば社内ルールを変えなければならないため国の施策に大きく左右されてしまう。待遇に差をつけるとしたら、仕事内容や、それに応じた賃金・退職金・賞与の体系などに企業の考え方を反映する方が、より現実的だと思う。
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