労災保険は、自分で請求しないともらえない?
労災保険法には、「補償を受けるべき労働者もしくは遺族又は葬祭を行う者に対し、その請求に基づいて行う」と規定されている。
さらに、請求には時効がある。前回書いた「療養の費用の請求」は、時効が2年間である。療養の費用を支払って2年たつと労災保険の請求はできなくなる。
もし、自分の会社で労災事故など起きたときは、被災した労働者のために、迅速に対応してもらいたい。
ところでこんな話があった。中小の事業主で労災保険に特別加入している人が、通勤途上でケガをした。特別加入をしていることを本人がちゃんと認識していなかったため、健康保険で病院にかかり手術、入院までしたのである。ケガの状況について健康保険側より確認が入り、結局それは通勤災害で労災保険の対象ということになった。
そのときの手続は、健康保険で対応した費用をすべて健康保険側に返還し、あらためて自分から労災保険側に請求をするというもの。実際の金額で医療費約200万円を一時に返還することになってしまったのである。
労災保険に切り替えるため、診断書の準備や労災保険の認定等で、振り込まれるまで約6ヶ月かかったそうだ。健康保険も労災保険も、同じ厚生労働省の管轄だが内部で調整はできないということだった。
保険の請求先が違うことで、こんなことも実際には起こる。どんな状況でケガをしたかなど最初の確認は重要。よく分からなければ、労基署にすぐ相談することも大切。
いずれにせよ、保険を使うということは、事故やケガ、病気が起こってしまったということ。労働者や自分も含め、事後の不安はなくしたい。
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