私どもの事務所名(開東社会保険労務事務所)が行政機関の名称に勘違いされるのか、電話で「労災指定病院を教えてくれ」という問い合わせがあったりする。事務所は東京にあるが、電話の主は九州からということもある。
ところで労災指定病院とは、労災保険で受診することができる病院のこと。労災保険を使うということは、そのケガや病気が、業務が原因か、通勤の途中で起きたものかということである。
では労災指定病院でなければ、労災保険から給付がないのかというと、そんなことはない。
たとえば、こんなケースがある。通勤途中で交通事故に遭い、救急車で運ばれた病院がたまたま労災指定病院でなかった場合。当然人命優先だから、まずは応急処置をその病院で受けることになる。
通常、労災事故で担ぎこまれた病院が労災指定病院であれば、自己負担は一切ない(もちろん労災保険の給付の範囲内で)。
しかし、労災指定病院でないと、その場では労災保険が使えない。そこで、いったん医療費を全額自己負担して、あとから所轄(事業所の管轄)の労基署に「療養補償給付たる療養の費用請求書」というものを提出する。そうすると療養にかかった費用が現金で償還されるのだ(具体的には自分の銀行口座へ振り込まれる)。
労災保険の請求に関する請求書は労基署で入手できる。ちなみに労基署では、各種請求書を様式の番号(様式第7号、様式第16号の5など)で呼んでいる。
一般にはなじみがない表現だから労基署に行ったら、労災事故で病院にかかった状況を伝えれば、ちゃんと適した請求書を用意してくれる。
ところで労災保険は、国のほかの保険や年金同様、自分から請求しないと、給付されない仕組だ。(つづく)
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