労働時間に関する法律は、非常に細かい規定が多く、さらに指針や通達などもたくさんある。それらをひとつひとつ確認して、実際の労働の現場で、適法に運用するには、法令の改正や通達などを逐一チェックする専任の担当が必要となるくらいである。
大手の企業であれば当然専任者を置いているであろうが、国内の企業のほとんどを占める中小の企業では、専任の人間を置くことは体力的に難しいことと思う。
「労基署の勧告で是正した」というニュースは、話題的にも知名度的にも大きな会社がほとんどである。しかし、あまり表には出てこないが、是正勧告を受けているのは大半がいわゆる中小企業である。
中小企業の経営者は、自分が法律(当然自分の会社のルールは自分で決める)であり、それが多少労基法などに抵触していてもあまり気に留めていない様子が見受けられる。また、そこに働く労働者も、法令などよく知らないため、普通に働いて給料が出ていれば、特に問題を提起することもないようだ(会社の中ではあまり発言できない状況も多分にあると思う)。
定期監督などで監督官に指導され初めて、実は間違った労務管理をしていたと気づくケースが多い。
例えば、未払い残業などでは従業員が退職した後で請求し、労基署に駆込み訴えするケースが増えている。未払賃金をいかに請求するかと言う情報が、ネットにも書籍にもあふれているからだ。結果として高額の現金が必要になる。経営者には痛い出費である。
今、経営者は企業内部の管理体制についてもっと眼を向けるべきときと思う。 労務管理の見直しで、専門家が必要であれば、社労士などに依頼するのもひとつの手だ。第三者の意見を聞くことで、解消すべき問題はよりクリアになる。
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