あいかわらず報道では、労基署の勧告による「某電力会社でサービス残業。さかのぼって69億円支払い。」、「某家電量販店でサービス残業。社長以下幹部が書類送検。30億円支払う」といったニュースが流れている。
いったいこの騒動はいつまで続くのか。
最近、どの企業もホームページ上で、自社はどのような経営方針で取り組んでいるか、コンプライアンス体制はどうしているか、CSR活動はどのように行うかなど、顧客、投資家、取引先など、いわゆるステークホルダーに向け情報を発信している。
「私たちは法令を遵守します。コンプライアンス経営を宣言します」と、だいたいどこのホームページにも書かれている。 そういうことを、企業としてきちんと対外的に発表しないと、仕事ができない世の中になりつつあるからだ。
しかし、実態はどうか。最近のニュースからも、内向き(従業員のための)な法律(例えば労基法)の遵守には消極的のようである。なぜだろう。 よく聞く事業主の言い訳は、「法律通り、きっちり残業代を計算して払っていたら、利益も出ない。会社がつぶれてしまう。」「そこまで守って管理しているところはないでしょう。従業員からは何も言われていないし。」「そんな面倒な管理できない。」などである。
労基法は「最低基準」を定めだ。事業主の言い訳を聞いていると、最低基準どころか、最高の、もしかしたら理想の状況のように思う。
「労使の問題は、労使の自治に任せるべき。」といった考え方もある。法律で細かく規制するよりは、そこに働く人と、経営側との話し合いでルールを決めることも、当然重要なことである。しかし「最低」が守られていない現状があり、今後もその状況が続いていきそうなのである。(つづく)
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