「労働基準監督署(以下、労基署)に行ったことはありますか。」起業して従業員を雇い労働保険の成立手続にはじめて訪れる経営者の人、労働保険料を支払にいく人、不幸にも仕事中にケガをして労災保険の申請に行く人、サービス残業の相談や申告に行く人、会社が倒産し給料の立替払いを求めて訪れる人、それから私たち社会保険労務士業のように業務として日常的に行くものなど、さまざまな人が訪れる場所だ。労基署は、労働基準法、労働安全衛生法、労災保険法などを所管している行政機関のひとつである。
ところで、行政機関の名称の最後には、「所」がつくものと、「署」がつくものがある。労働関連で「所」がつく代表は「職業安定所」。(今は、「ハローワーク」という名称が前に出ているが。)一方、「署」がつく行政機関といえば、「税務署」、「警察署」、それから「労働基準監督署」など、どちらかというとあまりお世話になりたくないイメージがある。
いままで労基署に訪問したことがないと、労基署には「監督官」という偉そうな人がふんぞりかえっていて、横柄な態度で対応され、聞かれたくないことを聞かれるのではないか、できれば避けたいところとイメージしているかもしれない。仕事柄訪問する機会が多いのだが、そんな雰囲気はほとんどない。
労働基準法は奥が深く、関連する諸法令など、実際には細かい規定や規則がたくさんある。昨年はサービス残業への監督指導が強化され大手企業も含め是正されている。ちゃんと労務管理しているつもりでも、実は間違った管理方法のため指導されるケースも多々あり、内部告発も増えている。
本欄では、労基署から指導を受けないために日頃から気をつけておくこと、万一指導されても慌てない労務管理術について紹介する。
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