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労務問題「いま注目!」

少子化が進んでいます合計特殊出生率の低下から、少子化が深刻に受け止められています。
 

 平成15年の合計特殊出生率は1.29で、前年の1.32を下回りました。
 年齢階級別では、前年に比べ15〜34歳で低下がみられ、特に25〜29歳は顕著でした。
 都道府県別にみると、合計特殊出生率が高いのは沖縄県(1.72)、福島県(1.54)、鳥取県(1.53)等で、低いのは東京都(1.00)、京都府(1.15)、奈良県(1.18)等大都市を含む地域でした。

<合計特殊出生率とは>
15〜49歳の女性(出産可能年齢とされる)について、各年齢ごとの出生率を足し合わせたもので、一人の女性が生涯に生むこどもの数として解釈されています。
   
その責任は誰が負うのか少子化に対する責任は、家庭・地域・国だけではなく、社会全体にあります。企業も例外ではありません。
 

 2004年10月には、同年5月1日時点の日本の総人口が、前年同期より約5万人減少していたことが、総務省の推計人口(確定値)で分かりました。これからは雇用人口も減少し、企業は優良な人材を確保することがますます困難になってきます。少子化は、企業にも影響を与えつつあります。

 少子化への対応として、平成15年7月に「次世代育成支援対策推進法」が成立・公布されました。
 この法律は、国や地方自治体だけでなく、企業を含めた社会全体で、“次代の社会を担う子どもが健やかに生まれ、育成される環境の整備”を目的としています。

 厚生労働省による「子育て支援策等に関する調査研究」では、子育てをしながら働く上での問題点として「子育てに十分時間をかけられない」、「休みが取りにくい、残業が多い」をあげる父親が多い(いずれも3割超)という結果が出ています。

 育児休業取得率の状況は男性が10%、女性80%であり、この状況を見ても、男性を含めた働き方の見直しが必要になっていることが分かります。1日の大半を拘束する職場すなわち企業も、社会の一員として何ができるか考えることが、今求められています。

 折りしも、企業の社会的責任が注目を浴びていますが、少子化に対する対策も、社会的に果たす責任のひとつと言えるでしょう。

   
企業の取り組み方商品、サービスが飽和しつつある現在、差別化は企業の生き残りの重要な戦略です。「仕事と家庭の両立」を掲げることも、差別化のひとつです。
 

 「ファミリー・フレンドリー企業」という言葉をご存知ですか?
 ファミリー・フレンドリー企業とは、「仕事と育児・介護とが両立できるような様々な制度を持ち、多様でかつ柔軟な働き方を労働者が選択できるような取組を行う企業」とされています。

 厚生労働大臣賞、都道府県労働局長賞の表彰もあり、平成11年度から平成15年度までに170社が表彰されています。

 託児所の運営などだけではなく、柔軟な労働時間制度・休暇制度・再雇用制度を取り入れたり、両立について社員からの意見を収集し実行に移す体制を整えたりと、取組は多岐にわたります。

 休業・休暇制度の充実を考えるときには、ノウハウを共有するなどで該当社員の仕事をカバーすることに自ずと目がいきます。情報を共有し、質を均等にする−−−。考え方を変えることで、リスク管理、品質の向上につながります。なお、この項目は両立指標にも含まれています。

<両立指標とは>
 仕事と家庭の両立に関する取り組みの状況を把握するための指標です。21世紀職業財団が運営するファミリー・フレンドリー・サイトにてトライアル診断もできます。

→ファミリー・フレンドリー・サイトはこちら

 次世代育成支援法では、301人以上の労働者を雇用する事業主は、平成17年3月31日までに一般事業主行動計画を策定し、4月1日以降速やかに届け出ることを求められています。(労働者が300人以下は努力義務)

 届出義務があるから、という対応も必要ですが、社会に働きかけるひとつの手段として動こうという企業に対し、私たちも全力でお手伝いしたいと考えています。

→一般事業主行動計画作成サポートは問合せフォームより

   

 子どもを持つのか持たないのか、子どもを何人ほしいのか。少子化はプライベートでの決断の結果だと思っていたのに、企業でも取組を求められ、とまどってしまう企業の方もいらっしゃると思います。企業の協力がなければ、少子化は食い止められないということに、気づかなければなりません。

 それは、企業だけに責任を押し付けるものでなく、労働者も働き方を見直すことが必要になります。「計画にないがとりあえず早めにやっておこう」「同僚がいるから帰れない」という残業は、根本的に見直しが必要です。言い換えればこういった働き方は、最初から見直す必要があったということです。

 少子化は、現実となってしまった社会の流れであり、社会に合わせて法律も変化します。企業ももちろん変化は免れません。これを強制と捉え渋々対応するか、前向きにチャンスと捉え生き残る要素に変えていくか、いずれにしろ経営者の決断が求められます。

文責:社会保険労務士 中村友美(平成16年11月5日)

 

 

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