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労働問題の「いま注目!」
いま注目!目次
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労災の動向、心の病の増加
改正不正競争防止法とは?
外国人労働者
定年延長と高齢者雇用          公益通報者保護法

労務問題「いま注目!」

外国人労働者の現状日本で就労する外国人の方は、年々増えています。ですが、実はまだまだ完全に開かれた国ではないのです。
 

 厚生労働省によると、平成14年に日本における外国人労働者は、約76万人と推計され、我が国で雇用される労働者全体(平成14年:5千万人)の1%以上に相当するとされています。
 これには資格外就労、不法入国等は加味されていませんので、それを上回る数の労働者が日本で働いていることになります。

詳しくは厚生労働省へ

 外国人受入れの政府基本方針としては「専門的、技術的分野の外国人労働者の受入れをより積極的に推進することとし、いわゆる単純労働者の受入れについては、日本の経済社会等に多くの影響を及ぼすことが予想されることから国民のコンセンサスをふまえつつ、十分慎重に対応することが不可欠である。(第9次雇用対策基本計画 平成11年8月閣議決定)」とされています。すべての業務が外国人労働者に開かれているわけではないのが現状です。
 しかしこの方針は、あまり知られていないと言えるでしょう。20歳以上の日本人3000人を対象にした内閣府の調査では、日本では単純労働の就労を目的とした入国を認めていないことを知っているのは3割にも満たず、7割の人が知らないと答えています。

 そんな中で、外国人労働者はどのような仕事についているのでしょうか。
 厚生労働省の実施している外国人雇用状況報告の結果で見ると、製造業が最も多く、外国人労働者数のうち約6割を占めています。

産業別の外国人労働者数

 事業所規模別では、事業所数、外国人労働者数ともに「100〜299人」規模が最も多いという結果が出ています。やはり、大企業より人材不足と言われる中小企業での雇用が進んでいるようです。

   
不法就労の問題外国人労働者を雇用する場合、不法就労に該当する外国人を雇入れないようにしなければなりません。
 

<在留資格と在留期間>

 外国人の方は、入管法に定められた在留資格の範囲において、日本での活動が認められています。また、就労が認められない在留資格の中でも、資格外活動の許可を受けて就労できる場合もあります。
 資格外活動の許可を受けた場合には、週に働ける時間数が決まっています。在留資格により、時間管理が必要になってきます。

 永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者の在留資格を持っている方は、就労活動に制限はありません。

 また、それぞれの在留資格における在留期間を超えて不法残留していないかの確認も必要になります。

詳しくは入管管理局へ

<不法就労をさせた使用者は>

 不法就労活動をさせた、あるいは不法就労活動をあっせんした、などは入管法により3年以下の懲役又は200万円以下の罰金に処せられます。不法就労だと明確に把握していなかったとしても、確認をせずにあえて雇用するような場合には処罰されることもありますので、雇用する側の責任としても、在留資格と在留期限を確認することが必要です。

 不法就労は人身売買や強制労働などの問題に繋がる可能性もあり、政府の「人身取引対策行動計画」でも指摘されています。国際労働機関(ILO)や海外諸国からも日本での人身売買の実態を報告されており、日本の外国人に対する受入れ姿勢を問われています。

 人権を尊重したうえでルールに従う。そのようなコンプライアンスに対する取り組みを、日本人全体として求められているのではないでしょうか。

   
外国人労働者と労働法外国人労働者にも、労働関係法令が適用されます。外国人であるというだけで、保険加入を渋ったりしていませんか?
 

 外国人労働者については、たとえ不法就労であっても基本的には日本人と同様に保険の適用を受けますが、実際は加入していないことが多いようです。その理由としては、各保険制度の加入や申請などで国外退去させられるのではないかとの意識、年金制度などに入っても掛け捨てになってしまうとの誤解が考えられます。

 日本国内で就労する限り、日本人、外国人を問わず、原則として労働関係法令の適用があります。以下のことに注意が必要です。

外国人という理由で労働条件における差別をしてはいけません。
本国の経済水準を見て、最低賃金法を下回る低賃金を設定してはいけません。
労災保険は当然に適用になります。ケガした場合も給付請求できます。
雇用保険も働く時間数などによって日本人と同様に適用となります。

健康保険・厚生年金は適用事業所であれば、日本人と同様に適用となります。適用事業所でなければ、市区町村窓口にて国民健康保険・国民年金の手続きを行います。

※厚生年金、国民年金については、脱退一時金制度があります。帰国後2年以内に請求すれば、一定額を支給されます。

常時10人以上外国人労働者を雇用するときは、外国人雇用労務責任者を選任します。

上記の他、労働条件通知などの労働基準法、健康診断などの労働安全衛生法などすべて適用になるため、外国人労働者がわかる方法・言語での周知が必要になります。行政でも、英語など6ヶ国語で労働法令のパンフレットを用意しているそうですので、できるだけ手をかけずに、かつ正確に対応したいものです。

 

 現在、外国人の方については単純労働の就労が認められていませんが、今後の働き手不足により見直される可能性があります。外国人の方から見ても、現状では、日本との経済格差から働きたいと思う外国人の方は多いでしょう。

 そうなると、求人の際に提示される給与水準が下がることが想像されますし、働きたくても働けない日本人がますます増えることが懸念されます。かといって、グローバルに競争している企業は、これからは「日本人かどうか」ではなく「優良な人材かどうか」で雇用の判断をするでしょう。

 また、外国人労働者やその家族に対する社会保障は誰が負担するのか、教育費はどうするのか、といった生活全般の仕組みも整備しなければなりません。内閣府の「外国人労働者の受入れに関する世論調査」では、仮に単純労働者を受け入れる場合に社会保障や教育などの費用は「雇入れる企業が負担する」との回答が35%、「外国人労働者自身の負担」は29.6%、「産業界全体で負担」は16%、「税金での負担」は7.3%でした。

 企業側としても、10年後、それ以降の国のイメージを持ちつつ、雇用の対策を行いたいものです。

文責:社会保険労務士 中村友美(平成17年2月2日)

 

 
 

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