従業員・退職者等の内部者に対する人的管理施策としては、以下の3つが重要です。
(1)教育
(2)就業規則
(3)秘密保持契約 (1)教育
営業秘密が保護されるためには、秘密を秘密として管理していた事実(秘密管理性)が認められなければなりません。従業員等に対する秘密管理の教育は、漏洩を未然に防ぐ効果だけでなく、教育や研修を行ってイいたことに関して秘密管理性を認めているものがあります(東京地裁平成16年5月14日等)。
秘密管理に関する教育・研修時には、一般の従業員と特定の権限者に分けて行うことでより効果的に行うことができるでしょう。
(2)就業規則
社員に対する営業秘密管理について、よく「うちの会社は就業規則に秘密保持規定があるから大丈夫。」といった声をよく耳にします。
しかし、今の規則で十分なリスク管理ができているといえるでしょうか?
過去の裁判例では、たとえ就業規則などに秘密保持に関する規定があったとしても「対象となる秘密を具体的に定めず」「同義反復的な内容に過ぎない」として就業規則の秘密管理性を否定された例があります(東京地裁平成17年2月25日)。
※就業規則・協定類についてもご覧下さい。
(3)秘密保持契約
退職者は通常就業規則の効力は及びません。退職者に秘密保持義務を課すためには、秘密保持契約を締結することが必要とされます。
しかしむやみに厳しい内容等になっていいたりすると、その必要性や合理性の有無から無効とされる恐れもあるので、職業選択の自由に反していないかよく検討する必要があります
情報漏えいから会社を守るためには、「技術的管理」ばかりを重視するのでは足りず、実のある「人的管理」が不可欠です。関連部署と協力しながら自社の事情に合わせた管理を行うことで、初めて効果的なリスク管理が可能になるといえるでしょう。
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